将棋

敗戦を振り返ろう!前編 (第28回森信雄杯将棋大会)

ゆの

フルリモートでほっそりとWEBデザイナー/コーダーをしています。 趣味は将棋とHR/HMギター。 1992年2月4日生。

こんばんは!

ツイッターにたくさん書き殴りましたが、本当に楽しい思いをさせていただきました。
結果は1勝2杯の予選落ちでしたが、一般対局のイベントで景品をいただきましたし、他クラスの方とも交流をして改めて駒落ち定跡を教えてあげられるように自分がしっかり学習する必要があるなと思いました。(要点しか伝えられず、申し訳ない...)

さて、今回は敗れた2敗を濃密に振り返っていこうと思うべく、「AIと人間が考えてることがこれだけ違う」というような比較対象として何かお役に立てれば幸いです。
1局ずつ、前半と後半わけて振り返りたいと思います。
(エビングハウスの忘却曲線のこともあるので、今日のうちに後編も書いて下書き保存できるよう頑張ります...)

AIソフトは「棋神アナリティクス」を使っています。

それではいきましょう!

今回は四間飛車穴熊vs居飛車穴熊の将棋になります。(先手:お相手 後手:ゆの)
残念ながら、お相手の名前を確認しておらずなのですが、帰り道のエレベーターで一緒になり雑談を少ししたところ「久々に大会に出た」と仰っていました。大学生の方かな?と思います。
筆者も兵庫県出身ですが、最近は知らない名前の人でも「強すぎ!!」って対局中ながら尻込みしてしまうことが多いです。特に兵庫県は。
加古川だけでなく、兵庫県自体が大阪以上に将棋人口が、また強い棋力の方が多くなっているような気がします。

初手からの指し手

▲お相手 △ゆの(筆者)

▲7六歩 △3四歩
▲2六歩 △4四歩
▲4八銀 △4二飛
▲6八玉 △9四歩
▲5六歩 △6二玉
▲7八玉 △9五歩

前編と称しながらも申し訳ないですが、今回は3局目の将棋。
今大会のルールでは3局目のみ持ち時間が10分30秒と短くなった為、方針もコンパクトに振り穴四間飛車。
私のメイン戦法です。

上記まで進んで、△95歩。
この手が後に大きく影響します。
後手番な上に一手損しての駒組みなので、作戦負けにつながる要素に下手するとなりそうです。
今振り返ると、高美濃で戦ってもよかったなと思うのですがもう四間穴熊一択の脳みそになっていたので、美濃に切り替えるという考えは対局時ありませんでした。


△9五歩以下の指し手

▲5八金 △7二玉
▲5七銀 △3二銀
▲7七角 △4三銀
▲8八玉 △5四銀
▲6六歩 △6四歩
▲9八香 △8二玉

▲2五歩 △3三角
▲9九玉 △9二香
▲8八銀 △9一玉
▲7九金 △8二銀
▲6八金 △7一金
▲7八金 △6二飛
▲6八銀 △5一金

相穴熊の常識として、「98香には92香、99玉には91玉」と囲い合うのが普通なところ。
しかし、後手で一手損しているのが大きく68銀まであっと言う間に堅く囲われてしまいました。

「これでは普通の52金型では戦えない」と判断したため、2筋を突破されないように本譜のような22歩でどこまで頑張れるかという将棋にしようと思い、61金型の穴熊を目指しました。

△5一金以下の指し手

▲3六歩 △4五歩
▲3七桂 △6一金
▲2四歩 △同歩
▲5五歩(ポイント①) △同角
▲2四飛 △2二歩
▲6五歩 △3七角成

▲2二角成 △1九馬
▲1一馬 △2二歩(ポイント②)
▲同飛成 △同飛
▲同馬 △2九飛
▲4四馬 △6五銀

はい、この▲4四馬で次の一手です!!

その前にここまでのポイント部分を。
ポイント①
この▲5五歩は実際指されて「したり!」と思ったのですが、実際この手でソフトでは-100になりました。(ここで後手に触れた)
まぁ△同角でほぼ先行して桂馬を取りながら馬を作れるので、悪いはずがない!と考えており、▲6五歩と指されたときにどうしようということばかり考えていました。
ソフトもここでは▲65歩推奨で、以下、△5五歩▲同角△同銀▲4五桂のように進みます。(評価値は+700ぐらい)
これだと、端歩のみならず61金型で挑んだことも後悔させられそうです。

ポイント②
ここでも2二歩と受けてがんばります。
5五馬と引ければ最高なのですが、本譜は同飛車成で捌き合う形となりました。
どうやらここでは代えて、▲同馬が最善らしく、後手に対してのAI先生の推奨は「馬が当たっていようが55馬を早く引け!」と言わんばかりにこのあたりではしきりに同じ手を推奨していました。

さて...。次の一手わかりましたでしょうか。
実際、私はここで悪手を指して悪くしてしまいました。対局中も指してから非常に後悔しながら終局まで進めていました。
てっきり53馬と取ってくれると都合よく判断してたんです。歩は切れると楽観的になってたんです。ええ...。

...んなわけねぇだろ(暗黒ゆの)

正解は、「5五馬」です。(これが最善で評価値-750に)
以下一例で、☗同 馬(44)☖同 銀(54)☗1一角打☖3三角打☗同 角成(11)☖同 桂(21)☗5九歩打☖6六香打
☗3一飛打☖6八香成(66)☗同 金(78)☖2二飛成(29)☗4一飛成(31)☖7四角打☗1一角打☖7二龍(22)
☗4三龍(41)☖6五角(74)☗3三角成(11)☖7六角(65)☗3四龍(43) (下記図)


みたいな一例になるようですが、確かにここからなら全然やれそうだ。って感じです。(そらAI先生に言われたらね〜みたいなとこありますが...。)
やはり66香から迫っていくイメージでしたか〜〜〜。

さて、本譜に戻りましょう。
あ、その前に、ここからは阿鼻叫喚です。
お将棋の勉強がしたい!という方はここまで読んでいただきありがとうございました。(*ブラウザバック推奨)

ここからはわたくしめの迷走デジタルタトゥーとなりますので、棋譜を羅列してからポイントで感想を述べさせていただきますね。
それではどうぞ。

△6五銀以下の指し手

▲4一飛 △6六桂
▲同馬(ポイント①) △同銀
▲6三桂 △5二角(ポイント②)
▲同馬 △2九飛
▲4四馬 △5二角
▲7一桂成 △同銀
▲6一飛成 △同角
▲6三香 △4三角
▲6二歩 △7二銀(ポイント③)
▲6一歩成 △6三銀
▲6二と △2二飛成
▲6三と △8二玉
▲6二歩 △7一香
▲5二歩 △8四香
▲6一歩成 △5四角
▲5三と △7六角
▲9六歩 △同歩
▲7一と △9五香(ポイント④)
▲9四歩 △投了

ポイント①
銀取りをかわして、狙いの66桂だったのですが、なんと同馬としてくるとは思わず...。
全くの読み抜けでした。
感想戦では、お相手は桂馬の価値が高いと考えていたらしく、馬で切って63桂の攻めが鋭いとのことでした。
これに対しては、受けるのではなく77香などシバき合いに行くのが良いようです。AI先生は受けの手を候補手にあげておらず...。
しかし、対局中の私は自陣をずーっとにらめっこしており、客観的にみると滑稽だったことでしょう。

ポイント②
...というわけで、やはり自陣に角を打ったわけですが、本譜の7一桂成の時点で(評価値+200)
しかし、打つ前までは-500なので、疑問手であることは間違い無いです。ここで攻めれる気概がなくちゃ穴熊党なんていえないよ。。
ぴえん。。。←

ポイント③
この前に▲6一飛成とまさか全ての大駒を切ってくるとは思っていませんでした。
95歩まで端を突いている分凌げるんじゃないかと楽観していましたが、この72銀で+300から一気に+2000まで下降。
「おめぇ、凌ぎの手筋200やってたんじゃねぇのかよぉ。轢き殺されたいのかばかやろーこのやろー。(ネタが古い!寒い!暗い!怖い!悪条件のミルフィーユ)」
正直ソフトにかけて、こんなに7二銀がやべぇ手だとは思いませんでした。へへ...(暗黒嘲笑)

ポイント④
おまけで秒読みとは言え、極め付けの大悪手。
「受けばっか。もうやんなっちゃう!はやく攻めたいよ!やらしてぇ!」と念じながら香車をずいっと。
▲9四歩が全く見えていない。以下キレイに寄り形となり投了となりました。

最後に私から見た投了図を。

こんなに攻めることもなく、ズルズル受けながら、みるみる評価値を溶かしていった将棋をデジタルタトゥーとして、後の自分のために活かしていきたいと思います。

まとめるならば、やはり22歩としたところで堅さにひよらず、攻撃すること。
そして、前述のとおり、65銀を指してからずっと後悔していました。
歩が切れないパターンの相穴熊の将棋は案外少なかったかもしれないです。
拠点の歩や、垂らしの歩ができる側とできない側というところでのワンサイドゲームになってしまった...。

そういった点でも65銀に代えてせめて65歩としたかった。
比較検討おそろしや。です。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
明日をどうぞお楽しみに!それでは!

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